電動リールを本格的に活用するなら、専用バッテリーやポータブル電源は欠かせません。船の電源だけでは電圧が不安定で、せっかくの高性能リールも本来の力を発揮できないからです。この記事では、釣り歴30年以上の経験を基に、電動リール用バッテリーとポータブル電源の選び方からおすすめ機種まで、2025年最新情報を詳しく解説します。
1.電動リール用バッテリーの基礎知識

電動リールにバッテリーが必要な理由
電動リール用バッテリーは快適な釣りをするうえで欠かせないアイテムです。バッテリーが必要だといえる理由は、以下の3つが挙げられます。
安定した電力供給
電動リールの巻き上げ力を最大限に発揮するには、安定した電力が不可欠です。船の電源を使用すると電圧が不安定になることもあるため、専用バッテリーがあったほうが安心です。遊漁船の電源は電圧が不安定になることが多く、巻き上げが途中で止まったり、電源が落ちたりすることも珍しくありません。
使用場所を選ばない
電動リールを使用する状況は、電源の備わった遊漁船だけでなく、岸釣りや釣りイカダでの使用も考えられます。そのため、使用場所を選ばないバッテリーの必要性が高まります。
緊急時のバックアップ電源として
遊漁船などで電源トラブルが発生すると、電動リールが使用できなくなるため、専用バッテリーは必須です。特に深場での釣りや大物狙いでは、バッテリー切れが致命的な問題となることがあります。
専用バッテリーとポータブル電源の違い
電動リール用の電源には、大きく分けて専用バッテリーとポータブル電源の2種類があります。
専用バッテリーの特徴
- 電動リールメーカーが開発した最適化された電源
- リールとの完全な互換性
- コンパクトで持ち運びやすい設計
- 価格は比較的高め
ポータブル電源の特徴
- 大容量で長時間使用可能
- 複数機器への同時給電が可能
- USB出力で魚探やスマートフォンも充電可能
- コストパフォーマンスに優れる
電圧と容量の基本概念
電動リールバッテリーを選ぶ際に重要な要素が電圧と容量です。
電圧について
シマノとダイワの電動リールは、基本的にDC12V~14.8Vの電源が必要です。シマノの電動リールの使用電源保証範囲はDC12~14.8Vまでとなっています。これより大きな電源や家庭用交流電源等を使用した場合、表示部の電子回路が破損しモーター制御ができなくなる可能性があります。
容量について
バッテリー容量はAh(アンペアアワー)で表示され、数値が大きいほど長時間使用できます。釣行時間や使用する電動リールの消費電力に応じて適切な容量を選ぶことが重要です。
バッテリーの種類と特徴
電動リール用バッテリーには主に以下の3種類があります。
リチウムイオンバッテリー
- 軽量でコンパクト
- 充電回数が多く長寿命
- 価格は高めだが性能に優れる
- メモリー効果がない
鉛バッテリー
- 価格が安い
- 大容量タイプが豊富
- 重量があり持ち運びが大変
- 定期的なメンテナンスが必要
マキタ互換バッテリー
- 工具用バッテリーを流用
- コストパフォーマンスに優れる
- 入手しやすい
- 容量のバリエーションが豊富
船電源との比較とメリット・デメリット
船電源のメリット
- バッテリーを持参する必要がない
- 重量を気にしなくて良い
- コストがかからない
船電源のデメリット
- 電圧が不安定
- 他の釣り人と共用のため電力不足になることがある
- 船によっては電源がない場合もある
- 電動リールの性能をフルに発揮できない
2.電動リール用バッテリーの選び方

電動リールとの互換性確認方法
バッテリーを選ぶ際の最重要ポイントは、お使いの電動リールとの互換性確認です。
メーカー純正品の確認
シマノとダイワでは電源コードの形状が異なるため、まずはお使いのリールのメーカーを確認しましょう。シマノ純正ケーブルとダイワ純正ケーブルには互換性がありません。
電圧の適合性
電動リールは基本的に12V電源に対応していますが、一部18V対応モデルもあります。お使いのリールの仕様を取扱説明書で確認することが重要です。
コネクター形状の確認
電動リールメーカーによってコネクター形状が異なります。購入前に必ずコネクター形状が適合するかを確認してください。
必要な電圧と容量の計算方法
適切なバッテリーを選ぶには、必要な電圧と容量を正しく計算することが重要です。
電圧の選択
- シマノ・ダイワ共通:12V~14.8V
- 18V対応モデル:18V(一部の大型リールのみ)
- 24V対応モデル:24V(船電源専用リールなど)
容量の計算方法
使用時間(時間)= バッテリー容量(Ah)÷ 消費電流(A)
例:10Ahバッテリーで消費電流2Aの電動リールを使用する場合
使用時間 = 10Ah ÷ 2A = 5時間
釣行時間に応じた容量選択
釣行時間や釣りのスタイルに応じて適切な容量を選びましょう。
半日釣行(4~6時間)
- 推奨容量:10~15Ah
- 軽量なリチウムイオンバッテリーがおすすめ
- 1日1回の充電で十分
1日釣行(8~12時間)
- 推奨容量:20~30Ah
- 鉛バッテリーまたは大容量リチウムイオン
- 余裕を持った容量選択が重要
連泊釣行(2日以上)
- 推奨容量:40Ah以上
- ポータブル電源がおすすめ
- 充電機能付きモデルを選択
コストパフォーマンスの考え方
バッテリー選びでは初期コストと ランニングコストの両方を考慮することが重要です。
初期コスト重視
- 鉛バッテリーが最も安価
- マキタ互換バッテリーもコスパ良好
- ただし重量やメンテナンスを考慮
ランニングコスト重視
- リチウムイオンバッテリーが最も経済的
- 充電回数が多く長期間使用可能
- 軽量で持ち運びが楽
総合コスト
初期費用 + 充電コスト + 交換費用 = 総コスト
長期的な視点でコストパフォーマンスを判断しましょう。
メーカー純正品vs互換品の判断基準
純正品と互換品にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
純正品のメリット
- 完全な互換性保証
- アフターサポートが充実
- 品質が安定している
- 保証期間が長い
純正品のデメリット
- 価格が高い
- 選択肢が限られる
- 入手性が悪い場合がある
互換品のメリット
- 価格が安い
- 選択肢が豊富
- 容量の選択肢が多い
- 入手しやすい
互換品のデメリット
- 品質にばらつきがある
- 保証期間が短い
- トラブル時のサポートが限定的
3.ポータブル電源のメリットと活用法

大容量で長時間使用可能な特徴
ポータブル電源の最大の魅力は、その大容量にあります。
連続使用時間の長さ
一般的なポータブル電源は100Wh~1000Whの容量を持ち、電動リールなら10時間以上の連続使用が可能です。1日の釣行はもちろん、連泊の釣行でも安心して使用できます。
パワー不足の解消
大容量のポータブル電源なら、大型電動リールの高負荷時でも安定した電力供給が可能です。深場の釣りや大物とのやり取りでも、パワー不足を心配する必要がありません。
複数機器への同時給電機能
ポータブル電源は複数の出力ポートを備えており、同時に複数の機器に給電できます。
同時給電可能な機器
- 電動リール
- 魚群探知機
- 集魚灯
- スマートフォン
- タブレット
- 小型冷蔵庫
効率的な電力管理
複数機器への給電により、釣行時の電力管理が一元化できます。それぞれに個別のバッテリーを用意する必要がなく、荷物の軽量化にもつながります。
USB出力による魚探や小物充電
現代の釣りではデジタル機器の活用が欠かせません。
充電可能な機器
- 魚群探知機(ポータブルタイプ)
- アクションカメラ
- スマートフォン
- タブレット
- ヘッドライト
- ランタン
USB出力の種類
- USB-A:スマートフォンなど
- USB-C:タブレットやノートPC
- QC3.0:急速充電対応
- USB-PD:高出力充電
防水性能と携帯性の両立
釣り用ポータブル電源には防水性能が重要です。
防水等級の確認
- IP65以上:雨や水しぶきに対応
- IP67:一時的な水没にも耐える
- IP68:完全防水(長時間の水没も可能)
携帯性の工夫
- ハンドル付きで持ち運びやすい設計
- 重量バランスを考慮した形状
- 専用ケースやカバーの活用
コストパフォーマンスと汎用性
ポータブル電源は初期投資は大きいものの、長期的にはコストパフォーマンスに優れます。
汎用性の高さ
- キャンプや車中泊でも使用可能
- 災害時の非常用電源
- アウトドア全般で活用
- 家庭用電化製品の外部電源
ランニングコストの安さ
- 充電回数が多く長寿命
- 複数機器の電源を統一
- メンテナンスがほとんど不要
4.おすすめ電動リール用バッテリー2025

リチウムイオンバッテリーおすすめ5選
1. シマノ 電力丸 10Ah
- 容量:10Ah
- 重量:1.8kg
- 特徴:純正品で完全互換性、軽量コンパクト
- 価格帯:30,000円~35,000円
- おすすめ度:★★★★★
2. ダイワ スーパーリチウム BM2600
- 容量:14.8V 15Ah相当
- 重量:2.1kg
- 特徴:大容量で1日釣行も安心、急速充電対応
- 価格帯:35,000円~40,000円
- おすすめ度:★★★★★
3. BMO JAPAN リチウムイオンバッテリー 11.6Ah
- 容量:11.6Ah
- 重量:1.6kg
- 特徴:軽量で持ち運びやすい、コスパ良好
- 価格帯:25,000円~30,000円
- おすすめ度:★★★★☆
4. MELTEC リチウムイオンバッテリー 20Ah
- 容量:20Ah
- 重量:2.8kg
- 特徴:大容量で長時間使用可能、多機能
- 価格帯:40,000円~45,000円
- おすすめ度:★★★★☆
5. フィッシングマックス リチウムバッテリー 15Ah
- 容量:15Ah
- 重量:2.3kg
- 特徴:釣り専用設計、防水性能優秀
- 価格帯:32,000円~38,000円
- おすすめ度:★★★★☆
鉛バッテリーおすすめ3選
1. ディープサイクルバッテリー 20Ah
- 容量:20Ah
- 重量:6.5kg
- 特徴:大容量で価格が安い、信頼性が高い
- 価格帯:8,000円~12,000円
- おすすめ度:★★★★☆
2. ACデルコ M24MF
- 容量:70Ah
- 重量:18kg
- 特徴:超大容量、船での据え置き使用に最適
- 価格帯:15,000円~20,000円
- おすすめ度:★★★☆☆
3. GSユアサ ER-HJ-SS
- 容量:28Ah
- 重量:8.2kg
- 特徴:メンテナンスフリー、信頼のブランド
- 価格帯:12,000円~16,000円
- おすすめ度:★★★★☆
マキタ互換バッテリーシステム
マキタ18Vバッテリーの魅力
工具用バッテリーとして実績があり、信頼性とコストパフォーマンスに優れています。
推奨マキタバッテリー
- BL1860B(6.0Ah):軽量で半日釣行に最適
- BL1850B(5.0Ah):標準容量でバランス良好
- BL1840B(4.0Ah):エントリーモデルに最適
マキタ互換変換アダプター
- シマノ用変換アダプター:8,000円~12,000円
- ダイワ用変換アダプター:8,000円~12,000円
- USB出力付きモデル:10,000円~15,000円
ポータブル電源おすすめ5選
1. Jackery ポータブル電源 400
- 容量:400Wh
- 重量:4.1kg
- 特徴:軽量コンパクト、多彩な出力ポート
- 価格帯:40,000円~50,000円
- おすすめ度:★★★★★
2. EcoFlow RIVER 2
- 容量:256Wh
- 重量:3.5kg
- 特徴:急速充電対応、アプリ連携機能
- 価格帯:30,000円~40,000円
- おすすめ度:★★★★★
3. Anker PowerHouse II 400
- 容量:388.8Wh
- 重量:4.62kg
- 特徴:安定した品質、豊富な出力ポート
- 価格帯:45,000円~55,000円
- おすすめ度:★★★★☆
4. BLUETTI EB55
- 容量:537Wh
- 重量:7.5kg
- 特徴:大容量でパワフル、ワイヤレス充電対応
- 価格帯:55,000円~65,000円
- おすすめ度:★★★★☆
5. GOAL ZERO Yeti 400 Lithium
- 容量:396Wh
- 重量:7.7kg
- 特徴:アウトドア特化設計、堅牢性抜群
- 価格帯:60,000円~70,000円
- おすすめ度:★★★★☆
予算別バッテリー選択ガイド
予算1万円以下
- 小型鉛バッテリー
- 中古リチウムイオンバッテリー
- マキタ互換バッテリー単体
予算1~3万円
- マキタ互換システム
- 小容量リチウムイオンバッテリー
- 中容量鉛バッテリー
予算3~5万円
- 純正リチウムイオンバッテリー
- 高性能マキタ互換システム
- エントリーポータブル電源
予算5万円以上
- 大容量リチウムイオンバッテリー
- 高性能ポータブル電源
- 複数バッテリーシステム
5.バッテリーの正しい使い方と管理

安全な接続方法と注意点
バッテリーの安全な使用のために、正しい接続方法を覚えておくことが重要です。
接続手順
- バッテリーの電源がOFFになっていることを確認
- 電動リールの電源もOFFにする
- プラス端子から接続(赤クリップ)
- マイナス端子を接続(黒クリップ)
- 接続を確認してから電源ON
安全上の注意点
- 端子部が濡れていないことを必ず確認
- 濡れた手でワニ口クリップの金属部を触らない
- 感電防止のため手袋の着用を推奨
- ショートを防ぐため端子同士を接触させない
充電とメンテナンスの基本
バッテリーの寿命を延ばすには適切な充電とメンテナンスが欠かせません。
リチウムイオンバッテリーの充電
- 専用充電器を使用
- 過充電を避ける
- 完全放電させない
- 月に1回程度の満充電
鉛バッテリーの充電
- 使用後は速やかに充電
- 月1回の補充電
- 電解液の液面確認
- 端子の清掃とグリス塗布
マキタバッテリーの充電
- 純正充電器の使用推奨
- 冷却ファン付き充電器が理想
- 高温時の充電を避ける
- 長期保管時は50%程度で保管
バッテリー寿命を延ばすコツ
バッテリーの寿命を最大限に延ばすためのコツをご紹介します。
温度管理
- 高温多湿を避ける
- 直射日光の当たらない場所で保管
- 冬場の低温使用に注意
- 適温での充電を心がける
充放電管理
- 深放電を避ける
- 過充電防止機能を活用
- 定期的な満充電とバランス充電
- 長期間使用しない場合の保管充電
物理的保護
- 衝撃や振動を避ける
- 防水ケースの使用
- 端子部の清掃とグリス塗布
- ケーブルの損傷チェック
トラブル対処法と故障診断
バッテリー使用中のトラブルと対処法を解説します。
よくあるトラブル
- 電源が入らない
- 充電できない
- 使用時間が短い
- 端子が腐食している
故障診断のポイント
- 電圧測定での状態確認
- 内部抵抗の測定
- 充電時の発熱状況
- 外観の損傷確認
対処法
- 端子清掃とグリス塗布
- 適切な充電器での充電
- 専門業者での点検
- 必要に応じた交換
適切な保管方法と処分方法
バッテリーの適切な保管と環境に配慮した処分方法について解説します。
保管方法
- 涼しく乾燥した場所で保管
- 50~80%程度の充電状態で保管
- 定期的な点検と充電
- 防水容器での保管推奨
処分方法
- 自治体の回収ルールに従う
- 販売店での回収サービス利用
- 産業廃棄物処理業者への依頼
- リサイクル業者への持ち込み
環境への配慮
- 適切な分別回収への協力
- リサイクル可能な材料の分離
- 有害物質の適切な処理
- 中古売却による再利用促進
電動リール用バッテリーとポータブル電源は、快適で安全な釣りを楽しむために欠かせないアイテムです。この記事を参考に、あなたの釣りスタイルに最適なバッテリーを選んで、充実した釣行をお楽しみください。正しい知識と適切な選択により、電動リールの性能を最大限に引き出し、忘れられない釣り体験を実現しましょう。