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【2025年最新】電動リール用バッテリーの防水性能完全ガイド!失敗しない選び方と必須の防水対策

はじめに

船釣りでは波しぶきや雨、突然の大時化により、電動リール用バッテリーが水にさらされる危険性が常にあります。バッテリーが海水で濡れてしまうと、ショートや腐食により釣行が台無しになるだけでなく、高価な電動リールまで故障させてしまう可能性があります。

この記事では、電動リール用バッテリーの防水性能について詳しく解説し、失敗しない選び方と必須の防水対策をご紹介します。適切な防水対策を施すことで、安心して船釣りを楽しめるようになります。


1.電動リール用バッテリーの防水性能の基礎知識

1.電動リール用バッテリーの防水性能の基礎知識

防水性能とは何か?IPコードの見方

防水性能を表す国際規格として「IPコード」があります。IP65やIP67といった表記を目にしたことがあるでしょう。

IPコードの読み方

  • IP:International Protection(国際保護等級)
  • 1つ目の数字:固形物に対する保護等級(0~6)
  • 2つ目の数字:液体に対する保護等級(0~8)

液体保護等級の目安

  • IPX4:あらゆる方向からの水の飛沫に対して保護
  • IPX5:あらゆる方向からの噴流水に対して保護
  • IPX6:あらゆる方向からの強い噴流水に対して保護
  • IPX7:一時的な水没に対して保護(水深1m、30分間)
  • IPX8:継続的な水没に対して保護

電動リール用バッテリーに必要な防水レベル

船釣りにおいて、電動リール用バッテリーに求められる防水レベルは最低でもIPX4以上です。理想的にはIPX6~IPX7レベルの防水性能があると安心です。

ただし、市販の電動リール用バッテリーの多くは、完全防水ではないため、追加の防水対策が必要になります。

防水と完全防水の違いを理解する

  • 防水:一定の条件下で水の侵入を防ぐ
  • 完全防水:あらゆる条件下で水の侵入を完全にシャットアウト

多くのバッテリーケースは「防水」であって「完全防水」ではありません。長時間の水没や高圧の水流には耐えられない場合があります。

海水による腐食リスクと防水の重要性

海水は真水と比べて導電性が高く、金属部品の腐食を急速に進行させます。

海水がバッテリーに与える影響

  • 端子部分の腐食
  • 内部回路のショート
  • バッテリー容量の急激な低下
  • 電動リール本体への逆流による故障

船釣りでバッテリーが濡れる主な原因

  1. 波しぶき:船の動きにより海水が飛散
  2. 雨天時の使用:雨水の直接的な侵入
  3. 船上での水洗い:魚の血や汚れを洗い流す際
  4. 結露:温度差による水滴の発生
  5. 船底への浸水:ビルジ水による底部からの浸水

2.バッテリータイプ別の防水性能比較

2.バッテリータイプ別の防水性能比較

リチウムイオンバッテリーの防水仕様

シマノ純正リチウムイオンバッテリー

  • 防水等級:IPX6相当
  • 特徴:優れた防水性能とコンパクト設計
  • 注意点:コネクター部分は防水キャップで保護必須

ダイワ純正リチウムイオンバッテリー

  • 防水等級:IPX5~IPX6相当
  • 特徴:バッテリー本体の密閉性が高い
  • 注意点:ケーブル接続部の防水対策が重要

メリット

  • 軽量で持ち運びが楽
  • 本体の密閉性が比較的高い
  • 自己放電が少ない

デメリット

  • 価格が高い
  • 水没時の復旧が困難

鉛バッテリーの防水性能と注意点

ディープサイクルバッテリー

  • 防水等級:多くがIPX4程度
  • 特徴:コストパフォーマンスに優れる
  • 注意点:重量があるため転倒リスクが高い

密閉型鉛バッテリー

  • 防水等級:IPX5程度
  • 特徴:メンテナンスフリー
  • 注意点:端子部分の防水対策が特に重要

メリット

  • 低コストで大容量
  • 多少の水濡れにも比較的強い
  • 修復可能な場合が多い

デメリット

  • 重量が重い
  • 端子部分の腐食が早い
  • 完全放電により劣化しやすい

マキタ互換バッテリーの防水対策

工具用として設計されたマキタバッテリーは、基本的に防水性能が低いため、電動リール用として使用する際は十分な防水対策が必要です。

推奨防水対策

  1. 専用防水ケースの使用
  2. シリコン系防水コーティング
  3. 接続部への防水グリス塗布
  4. 定期的な端子部の清掃・メンテナンス

専用純正バッテリーの防水技術

シマノの防水技術

  • 10m耐水圧性能(プレイズシリーズなど)
  • 専用防水コネクター
  • 内部への海水侵入防止構造

ダイワの防水技術

  • MAGMAX MOTORシリーズの防水性能
  • 専用密閉ケース
  • 防水パッキンによる確実なシール

コードレスバッテリーの防水メリット

コードレスバッテリーは、ケーブル接続が不要なため、防水面で大きなメリットがあります。

主なメリット

  • ケーブル接続部からの浸水リスクゼロ
  • 取り回しが良く、防水ケースへの収納が容易
  • 端子部の露出が最小限

注意点

  • 充電端子部の防水対策
  • 本体の防水性能確認
  • 使用可能電動リールの制限

3.防水ケースと保護対策の選び方

3.防水ケースと保護対策の選び方

市販の防水ケースおすすめ5選

1. プラノ防水ケース 1612

  • 防水等級:IPX7
  • 適合バッテリー:中型リチウムイオンバッテリー
  • 価格帯:8,000円~10,000円
  • 特徴:パッキン交換可能、耐衝撃性抜群

2. ペリカンケース 1150

  • 防水等級:IPX8
  • 適合バッテリー:大型鉛バッテリーまで対応
  • 価格帯:15,000円~20,000円
  • 特徴:業務用レベルの防水性能

3. タフボックス BT-12

  • 防水等級:IPX6
  • 適合バッテリー:12Vバッテリー専用
  • 価格帯:5,000円~7,000円
  • 特徴:コストパフォーマンス良好

4. シマノ純正バッテリーケース

  • 防水等級:IPX6
  • 適合バッテリー:シマノ純正バッテリー専用
  • 価格帯:12,000円~15,000円
  • 特徴:専用設計で確実なフィット

5. ダイワ純正バッテリーボックス

  • 防水等級:IPX5
  • 適合バッテリー:ダイワ純正バッテリー専用
  • 価格帯:10,000円~13,000円
  • 特徴:持ち運びやすいハンドル付き

自作防水ケースの作り方と注意点

必要な材料

  • プラスチック製工具箱(密閉タイプ)
  • ウレタンフォーム
  • 防水パッキン
  • 防水コネクター
  • シリコン系シーラント

作成手順

  1. ケース側面に防水コネクター用の穴加工
  2. パッキンの装着と密閉性テスト
  3. 内部にウレタンフォームでバッテリー固定部作成
  4. 防水テストの実施

注意点

  • 完全防水の保証は困難
  • 定期的なパッキン交換が必要
  • 市販品と比べて信頼性が劣る場合がある

防水キャップとコネクター保護

防水キャップの重要性
電動リールの電源コネクター部分は、最も水が侵入しやすい箇所です。使用していない時は必ず防水キャップを装着しましょう。

推奨防水キャップ

  • シマノ純正防水キャップ
  • ダイワ純正防水キャップ
  • 汎用防水キャップ(サイズ要確認)

ケーブル接続部の防水対策

防水グリスの使用
接続前に端子部分に防水グリスを薄く塗布することで、防水性能が向上します。

推奨防水グリス

  • タイベック防水グリス
  • シマノ純正コネクターグリス
  • ダイワ純正グリス

塗布方法

  1. 端子部を清浄にする
  2. 薄く均一に塗布
  3. 余分なグリスを拭き取る
  4. 確実に接続する

バッテリーボックスの密閉性チェック方法

水没テスト

  1. バッテリーボックスに乾燥剤を入れて密閉
  2. 1時間程度水に沈める
  3. 内部に水の侵入がないか確認
  4. 乾燥剤の変色で湿気侵入もチェック

定期的なメンテナンス

  • パッキンの劣化確認(6ヶ月ごと)
  • ケース本体のクラック確認
  • 蝶番部分の動作確認

4.実釣での防水トラブル回避術

4.実釣での防水トラブル回避術

雨天時の電動リール使用時の注意点

事前準備

  • バッテリーボックスの密閉性確認
  • 防水カバーの準備
  • タオルによる水分除去の準備

使用中の注意点

  • 定期的な水分拭き取り
  • ケーブル接続部への水の直撃回避
  • バッテリーボックスの水平設置

船上でのバッテリー設置場所の選び方

理想的な設置場所

  1. 船底に近い安定した場所:重心が低く転倒しにくい
  2. 波しぶきが直接当たらない場所:操舵席後方など
  3. 風通しの良い場所:熱がこもりにくい
  4. 作業の邪魔にならない場所:釣り動作を阻害しない

避けるべき場所

  • 船首部分(波しぶきが多い)
  • 直射日光が当たる場所
  • エンジン熱が影響する場所
  • 人の通り道

海水を被った時の緊急対処法

immediate response(即座の対応)

  1. 電源を即座に切断:更なる被害を防ぐ
  2. 真水での洗浄:海水の塩分を除去
  3. 水分の完全除去:エアブローや拭き取り
  4. 乾燥剤での乾燥:48時間以上の乾燥

詳細な対処手順

  1. 電動リールからケーブルを抜く
  2. バッテリー端子を清浄な布で拭く
  3. 真水で塩分を洗い流す
  4. 完全に乾燥させてから通電テスト

防水グリスの正しい使い方

選び方のポイント

  • 電気的絶縁性がある製品
  • 塩水に対する耐性
  • 温度変化に強い
  • 長期間効果が持続

使用方法

  1. 接続部を清浄にする
  2. グリスを薄く均一に塗布
  3. 接続して余分なグリスを拭き取る
  4. 定期的な再塗布(3ヶ月ごと)

長期保管時の防水メンテナンス

保管前の準備

  1. バッテリーの完全充電
  2. 端子部の清掃と防水グリス塗布
  3. 防水ケースの密閉性確認
  4. 乾燥剤の新品への交換

保管環境

  • 温度変化の少ない場所
  • 湿度の低い場所
  • 直射日光を避ける
  • 結露が発生しない場所

定期的なチェック

  • 月1回の充電状態確認
  • 3ヶ月ごとの防水ケース点検
  • 6ヶ月ごとの通電テスト

5.おすすめ防水バッテリー11選【2025年最新】

5.おすすめ防水バッテリー11選【2025年最新】

最高防水性能を誇るプレミアムモデル

1. シマノ 電力丸 15Ah(IPX7相当)

  • 容量:15Ah
  • 電圧:14.8V
  • 防水等級:IPX7相当
  • 価格:45,000円~50,000円
  • 特徴:シマノ最高峰の防水性能

2. ダイワ タフバッテリー 20Ah(IPX6相当)

  • 容量:20Ah
  • 電圧:14.4V
  • 防水等級:IPX6相当
  • 価格:40,000円~45,000円
  • 特徴:大容量と防水性を両立

コスパ重視の防水バッテリー3選

3. POVNASリチウムバッテリー 12Ah

  • 容量:12Ah
  • 電圧:12V
  • 防水等級:IPX5相当
  • 価格:15,000円~20,000円
  • 特徴:コストパフォーマンス抜群

4. ヘマジュン 12V 18Ah

  • 容量:18Ah
  • 電圧:12V
  • 防水等級:IPX4相当
  • 価格:12,000円~15,000円
  • 特徴:大容量で価格が安い

5. K-ZAN 携帯バッテリー 10Ah

  • 容量:10Ah
  • 電圧:12V
  • 防水等級:IPX4相当
  • 価格:10,000円~12,000円
  • 特徴:軽量コンパクト設計

軽量コンパクトな防水バッテリー

6. シマノ 探見丸バッテリー 6Ah

  • 容量:6Ah
  • 電圧:14.8V
  • 防水等級:IPX6相当
  • 価格:25,000円~30,000円
  • 特徴:ライトゲーム用に最適

7. ダイワ コンパクトバッテリー 8Ah

  • 容量:8Ah
  • 電圧:14.4V
  • 防水等級:IPX5相当
  • 価格:22,000円~27,000円
  • 特徴:持ち運びやすさ重視

大容量で防水性能も優秀なモデル

8. マリンバッテリー ディープサイクル 28Ah

  • 容量:28Ah
  • 電圧:12V
  • 防水等級:IPX5相当
  • 価格:18,000円~22,000円
  • 特徴:長時間の釣行に対応

9. パナソニック密閉型バッテリー 24Ah

  • 容量:24Ah
  • 電圧:12V
  • 防水等級:IPX4相当
  • 価格:16,000円~20,000円
  • 特徴:信頼性の高い国産品

初心者におすすめの防水バッテリー

10. フィッシング用バッテリーセット 14Ah

  • 容量:14Ah
  • 電圧:12V
  • 防水等級:IPX4相当
  • 価格:13,000円~16,000円
  • 特徴:ケーブル・充電器付きのセット商品

11. エントリーモデル 12V 16Ah

  • 容量:16Ah
  • 電圧:12V
  • 防水等級:IPX4相当
  • 価格:11,000円~14,000円
  • 特徴:初心者に優しい価格設定

まとめ

電動リール用バッテリーの防水対策は、安心・安全な船釣りを楽しむために欠かせない要素です。

重要なポイント

  1. 防水等級IPX4以上のバッテリーまたは防水ケースを選ぶ
  2. 接続部の防水対策を確実に行う
  3. 定期的なメンテナンスで性能を維持する
  4. 緊急時の対処法を事前に確認しておく

適切な防水対策を施すことで、悪天候時でも安心して電動リールを使用できます。特に海水による腐食は深刻な損害をもたらすため、予防対策を怠らないようにしましょう。

初心者の方は、まず確実な防水性能を持つ純正バッテリーと防水ケースのセットから始めることをおすすめします。経験を積むにつれて、自分の釣りスタイルに合った防水対策を見つけていけるでしょう。

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